2013年12月30日月曜日

Off-Pump or On-Pump Coronary-Artery Bypass Grafting at 30 Days

Off-Pump or On-Pump Coronary-Artery Bypass Grafting at 30 Days N Engl J Med. 2012 Apr 19;366(16):1489-97. doi: 10.1056/NEJMoa1200388. Epub 2012 Mar 26. http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1200388 ROOBY以来の大規模試験。前向きランダマイズ。ほぼ同じ結果。 30日後では、脂肪、MI,脳梗塞、透析が必要な腎不全に差はなし。OPCABは輸血、出血、呼吸不全、腎不全で良好だが、グラフト数が少ないため早期の再血行再建が必要になる。 やはり死亡、脳梗塞では差がでない。

2013年12月25日水曜日

Mitral-Valve Repair versus Replacement for Severe Ischemic Mitral Regurgitation

Mitral-Valve Repair versus Replacement for Severe Ischemic Mitral Regurgitation N Engl J Med. 2013 Nov 18. [Epub ahead of print] http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1312808 RCT MVP vs MVR for iMR   MVP≒MVR STICH trialの再来。外科の常識が大規模ランダマイズ試験で否定される。 外科医なら、当然、形成術のほうが成績がいいに決まってると思っていた。 ビッグデータの恐ろしさ。面白さ。 さあ外科側の反撃がどうなるか。STICH trialでは結局、有効な反撃ができてないよね。 FP Bypass for PADとかも危ないんじゃないかな。

2013年12月8日日曜日

AVR 機械弁vs生体弁 Circulation 2013;127:1647-1655.

STSデータベース解析 AVR 機械弁vs生体弁 1991-1999 65-80歳を対象。生体弁24000人 VS 機械弁15000人 生存率: 生体弁 ≒ 機械弁 生体弁:再手術や心内膜炎のリスクが高い、脳卒中や出血のリスクは低い。 65-69歳では生体弁患者の再手術は12年:10.5% 腎機能障害がある高齢者では、生体弁の方が、脳卒中や出血のリスクを増加させることなく、生存率もよい。 Brennan JM et al. Long-term safety and effectiveness of mechanical versus biologic aortic valve prostheses in older patients. Results from the Society of Thoracic Surgeons Adults Cardiac Surgery National Database. Circulation 2013;127:1647-1655. http://circ.ahajournals.org/content/127/16/1647.long まさにビッグデータ。インパクトが凄い。 古いデータなので、機械弁が多い。今なら半分くらいかな。 どうせなら55歳くらいからやってほしかった。 65-69歳では生体弁患者の再手術は12年:10.5%。これはちょっと悪い気がする。より若年者の生体弁データが知りたい。 日本ではワーファリンコントロールが良いはずなので、機械弁の成績が上がりそう。生体弁再手術がきっとこれより低いので、これでトントンなのかな。

2013年12月5日木曜日

第43回 日本心臓血管外科学会 教育講演1

循環器診療におけるチーム医療の必要性と背景 永井 良三 日本医療の特徴 平均在院日数36日とアメリカの6倍。人口あたりの病床数は5倍。医師数は同等。 アメリカに比べて5倍幅広いアクセスを持ちつつ、半分の医療資源、マンパワーでやって来た。主に若い医師の過重労働でしのぎきってきた。新臨床研修制度により、若い医師にこの点をつかれて、医療崩壊に繋がっている。 このためチーム医療が必要。PA,NP、既存コメディカルの業務拡大。

2013年12月1日日曜日

第43回 日本心臓血管外科学会 理事長講演

自宅で学会のほぼ全ての内容を見ることができるとは、素晴らしい時代になった。学会の方々に感謝です。 学会からの配布DVD 2013年 日本心臓血管外科学会理事長講演 上田裕一先生 癌治療においてStage IVは手術適応にならない  心臓血管疾患にはStage IVはないのか? 「超高齢者の手術成績は若年者と同等」という報告が多いが、本当か? 日本循環器学会ガイドライン AS AVRの危険率 若年: 5%以下、80歳以上:5-15%と外科医の認識と大きく異る。 超高齢者時代の到来 ハートチーム 外科医の需要と供給

2013年11月27日水曜日

Trifecta

SJM提供 DVD 胸部外科2012 ランチョンセミナー 浅井先生 大動脈切開を低く。:ちょっと切ってから中を確認しつつ切開延長方向を決める。 完全な石灰化除去。:キューサは必要ない。僧帽弁とは違い良い層で入れば完全除去可能。やりやすいやさしいところから切る。ペンフィールド(脳外手術器械、剥離鉗子)を使用。 新浪先生 Trifecta サイザーのレプリカタイプはSTJに入るかを見る。弁を構成しているチタンフレームが歪みやすいため、メーカー推奨はホルダーを付けたまま結紮だが、新浪先生は外していた。ボトム→コミッシャー→残りという結紮なら歪まないという理論だが、本当だろうか?

Mitroflow

ライフライン提供 DVD 岡林先生 10分 AVR 横切開。ほぼ2/3超! 弁ホルダーを切り離した後、糸を引きながら生体弁各弁尖を指で押しこむ。結紮はボトムから。1Tieした後、中を見てプレジエットが上がっているか確認。結紮糸を切る前に糸を引きながらメッチェンで視野確保しつつ、パラバルブラーを確認。Aortomy閉鎖はZ縫合を多数。エア抜きはしつこく。

2013年10月30日水曜日

BICARBON 3G AVR

ライフライン提供 DVD 末永先生 10分 横切開。CUSA使用。機械弁だがEverting mattress。主に新しい機械弁の取り扱い。 機械弁への糸掛けはフォアは術者のみ。バックの時は術者が刺し、別の持針器を持つ助手が抜いていた。 デクランプ後のルートベントは開けっ放し。心嚢内へ血液を出していた。

2013年10月22日火曜日

AVR

第66回日本胸部外科学会定期学術集会 最終日 LS16 座長: 高梨 秀一郎 演者:大北 裕 第1会場 (仙台国際センター大ホール) 日本ライフライン㈱ AVRの基本について 榊原病院内科渡部先生も参加。 大動脈切開:NCCに切れ込む 従来はNCCとLCCの間に行く。最近は弁が良くなったので弁輪拡大する必要がなくなったため。注意点としてバルサルバ組織は弱いので、糸の結紮の際に、思わぬ方向に切れてしまう。横に裂けると大変。中途半端に切るくらいなら弁輪まで切る方が良い。 大北先生:横切開。その後の手技(形成、ステントレス)によって切開延長方向を決める。 大動脈石灰化:石灰化のないところは弱いことが多いので注意が必要。TAVIでは不均一な石灰化弁輪は要注意。 バルサルバ TAVIでは大きさが注目されるようになってきた。小さいものはAVRリスク。 MICS 左切開が良い。左方向には引っ張れる。右切開でRCCの糸掛けは困難。 糸掛け シングルは中に何も出てこないので弁のパフォーマンスは最大になる。マットレスは縫い縮めるので、小さくなる。(中を覗くとプレジェットが見える)。→シングルは助手の能力の高さが重要になりそう。 結紮 TAVIの6ヶ月後再手術では、弁がスポッと抜けた。つまり固定の力は殆どいらない。サイジングでジャストが入ればそっと置いてくるだけで良い。→小さいサイズを入れるとリークのリスクになる。

2013年10月15日火曜日

オフポンプCABGは周術期脳梗塞を低下させる。

Eur J Cardiothorac Surg. 2013 Oct;44(4):725-31. doi: 10.1093/ejcts/ezt067. Epub 2013 Feb 22. Off-pump surgery in preventing perioperative stroke after coronary artery bypass grafting: a retrospective multicentre study. Hornero F, Martín E, Rodríguez R, Castellà M, Porras C, Romero B, Maroto L, Pérez de la Sota E; Working Group on Arrhythmia Surgery and Cardiac Pacing of the Spanish Society for Cardiovascular and Thoracic Surgery (SECTCV). Source Servicio de Cirugía Cardiaca, Instituto Cardiovascular, Hospital General Universitario, Valencia, Spain. http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23435524 オフポンプCABGは周術期脳梗塞を低下させる。 以前から日本ではよく言われていること。大動脈遮断やカニュレーション、中枢側吻合が悪いとされている。しかし脳梗塞の原因は大動脈源性だけではないと思う。Afや低灌流もあるはずだ。

2013年10月9日水曜日

バイパス手術の現在と未来

CMI提供DVD 2012年冠動脈外科 ランチョンセミナー 戸田先生(大阪大学) 脳梗塞の発症 クランプが悪い→大動脈源性だけではないと思うが。 CTの評価はあまりあてにならない。 道井先生(札幌ハートセンター) エンクローズの使用 パンチアウト部の切開を十字にしている 大動脈外→内にかけている。6-0強湾。 スタビライズするために大動脈外膜を鉗子で固定。エンクローズをセッシで固定。

2013年10月5日土曜日

CUSAを用いた石灰化処理

ライフライン提供 DVD 樋上先生 AS AVR CUSAは良さそうだ。私も弁輪を処理し過ぎて、縫合糸のカッティングを来たし、パラバルブラーリークとなり、セカンドポンプになったことがある。厳しい症例では弁輪をうまく残すことが出きるのかも。一度、試してみる価値はありそう。 糸掛けはNon everting mattress。このへんは拘りを感じる。