2010年12月26日日曜日

CLIカンファレンス

Basil trial
Lancet2005, JVS2010
Severe limb ischemiaのRCT Bypass vs EVT

Bypass=EVTが結論
2年以上生存期待でき、SVGあるなら、bypass。

問題が多い
EVTにステントなし。failure多い(手技が悪い?)。HDが少ない(患者が良い?)。
全体に古いストラテジー。

一般的に
Bypass(SVG) > EVT > Bypass(人工血管)

EVT失敗後にBypassは成績悪い。本当?
昔はしてはいけないこと(non-stenting zoneにステントなど)をしていた。
今は、解離病変の広がりくらい。


BK単独病変 Rest painのみ で治療は?
Opする人もいるが、一般的にはしない。
保存的が多い。

2010年12月24日金曜日

MVR

CMIの配布DVD

柴田先生
小さな中隔切開。浅い鈎があれば良い視野が得られる。

小林先生
視野:左房切開の下端。メイズで裏まで回って切った時、先に縫いあがって支持糸として牽引すればよい。
Cx損傷:刺入して血が流れたらかけなおす。一旦、左室側に出す。

向原先生
PVベントのところにドボン吸引を入れておく。視野の邪魔にならない。
前尖の糸かけ:右:針を直針気味に伸ばして使う。中:左の弁輪を牽引する。左:助手に掛けてもらう。

種本先生
二弁置換の時:M弁のA弁側の数針のみ先に結さつし、AVR後、残りM弁をする。

生体弁redoの時、ストラットがLVに埋まっていることがある。これを無理にはがすと左室破裂が起こる。

2010年12月11日土曜日

アルドステロン拮抗薬

最近、アルドステロン拮抗薬が心不全治療に注目を集めています。外科では、切れのいいラシックスを主に使っていて、アルドステロン拮抗薬は補助的(Kの低下を防ぐのと、若干の利尿作用)に使用していますが、今後は積極的に使っていくべきでしょう。

EMPHASIS-HF試験
背景:比較的重症の心不全での有用性は証明済み,比較的軽症の患者では?

EMPHASIS-HF試験では55歳以上,NYHA心機能分類Ⅱ度,ただし左室駆出率(LVEF)は30%未満(または30~35%で,心電図QRS幅130msec以上),さらに薬剤はACE阻害薬ARB,β遮断薬を投与している患者が対象。

エプレレノン群(1,364例)またはプラセボ群(1,373例)に割り付けられ,エプレレノンはeGRFが30~49mL/分/1.73m2の低腎機能患者では同薬25mg/日隔日投与から4週後に25mg/日へ増量,eGFR 50mL/分/1.73m2以上では25mg/日で開始し,4週後には50mg/日で増量した。
その後4カ月ごとにK値を測定し,5.5~5.9mEq/Lではエプレレノンを減量し,6.0mEq/L以上では中止した。

観察期間中央値21カ月において,1次エンドポイント(心不全入院+心血管疾患死)発生率はエプレレノン群18.3%,プラセボ群25.9%と,エプレレノン群で37%の有意な減少が認められた。


アルドステロン拮抗薬はミネラロコルチコイド受容体に結合しアルドステロンの作用をブロックする。
エプレレノン(セララ)の方がミネラロコルチコイド受容体により選択的に結合し,女性化乳房が認められにくい。
高K血症に注意が必要。糖尿病患者では、必ず微量アルブミン尿がないことを確認しなければならない。また、中等度以上の腎障害、これはクレアチニンクリアランスで50mL/min未満患者でもカリウムが上がる可能性があるので、投与禁忌である。

腎障害がない限り必須治療薬という認識でよいかもしれない。

2010年12月2日木曜日

Total arch replacement

WEP2010 2010/10/2
大北先生


SCPのカニューレは 14or16, 12, 12
時間は末梢30分。中枢30分(ACC60)。頚部分枝30分(SCP90)
Archにステイスーチャーをおく。
迷走神経は見ない。剥離しない。
胸膜を開けてしまったら修復する。下行のくりぬき、剥離がポイント。3時方向から外膜を見つけるのがポイント。肋間動脈、気管動脈を離断。十分時間をかける。ここが不十分だと吻合に時間が倍かかる
吻合 人工血管は柔らかいジェルウイーブ24 または22(ステップワイズ)。2cm幅のフェルトを使用。1cmのほどのビッグバイト。9時から6時が最も難しい。スペースがない。4-0 SH1長糸。コンプレッションスティッチ。追加針はSH。
解離のとき大弯側、左側が偽腔で、ここの損傷をしないように縫う。末梢トリミングは5-0BB、ETは18or20mmの短いもの。

2010年12月1日水曜日

アンカロン

ESC Af guidelineでアンカロンがかなり注目を浴び始めている。

当方でも、術後のAfに対して使用し始めたが、感触は非常に良い。
全例NSRに復帰している。

気になるのは、やはり間質性肺炎。今までのところ2例に発症し、中止にて事なきを得てる。

プロトコール
本来は下記のようになっているが、簡便性のため改良している。

アミオダロン6A,750mg(15mL)+ 5%ブドウ糖液500mLを
初期:10分で100ml
負荷:33ml/h
維持:17ml/h


投与方法(48時間まで)
(1) 初期急速投与:塩酸アミオダロンとして125mg(2.5mL)を5%ブドウ糖液100mLに加え、容量型の持続注入ポンプを用い、600mL/時(10mL/分)の速度で10分間投与する。
(2) 負荷投与:塩酸アミオダロンとして750mg(15mL)を5%ブドウ糖液500mLに加え、容量型の持続注入ポンプを用い33mL/時の速度で6時間投与する。
(3) 維持投与:17mL/時の速度で合計42時間投与する。
1) 6時間の負荷投与後、残液を33mL/時から17mL/時に投与速度を変更し、18時間投与する。
2) 塩酸アミオダロンとして750mg(15mL)を5%ブドウ糖液500mLに加え、容量型の持続注入ポンプを用い17mL/時の速度で24時間投与する(塩酸アミオダロンとして600mg)。

2010年1月13日水曜日

外科手術に上達くなる法


bk1で1万円以上注文で得するキャンペーンをしていたので、大量に注文。
1000円ほど足りなくなり、何かいい本ないかなーと検索して、この本を見つけました。

なんと言っても、尊敬する上田裕一先生のインタビューが収録されています。

心臓外科医ってゆーのは、いわゆるスターが多いのですが、この方は、ちょっと違います。
学会や事故調査報告などの話を聞いていると、本音で、自分の言葉で話をしてくれる方ではないかなと思ってます。

内容はすばらしいの一言です。何度も読み返したくなるものです。
最後の要約は、コピーして持ち歩こうと思ってます。