2009年8月24日月曜日

医学論文の書き方2



論文設計図の作成

日本語で論理を組み立てる。
背景から結論まで、各段落の主文を作り、論理構成を理解するためにフローチャートにする。

背景 シンプルに!短く、鋭く。1ページに収まるように。最後(アブストラクトの前)に回しても良い。
ロート型: 広く→狭く。 
目的、仮説、exposureとoutcomeの区別をしっかりおさえる。
第1段落(5行まで):一般論
対象となる疾患について(1行、引用文献1-2編)、その疾患の臨床的な意義について(2行、引用文献3-5編)、これまでの研究でまだ解明されていない点について(1行、引用文献3-5編)
第2段落:問題点と対処法(解決法の引用と未解決の問題)
これまでの研究のレビュー(何がわかっていて何がわかっていないのか?新しい研究が望まれている理由は?これまでの研究の欠点は?)
ここでこれまでの研究の文脈の中でこれから書く論文の位置付けを行う。
第3段落:目的
この論文の目的を一行で書く。

という流れだが、実際に考える時は、後(第3段落:目的)から考えていく。

方法と結果
それぞれを対応させる。patientsにはpatients characteristicsが対応。

Discussion
結果のまとめ→従来の報告→その差異→その理由付け→結果から予想される将来への展望→limitations(謙遜は不要。nenetheless,と付加価値があることを主張する。ポジティブに終える)
6つの"C"
第1段落:"Clarify" この論文の結果で一番大切なことをまとめる。
第2段落:"Compare and contrast"この論文の結果は他の研究、これまでの仮説とあっているか?
もしあっていれば"Our study further supports existing data showing...."
もしあっていなければ"Our study now shows that ..."そして予想外の結果について考えられる理由を挙げて考察を加える。
第3段落:"Contemplate"
結果について説明を加える。基礎研究に立ち返る。生理学的見地から?解剖学的見地から?病理学的見地から?薬学的見地から?
第4段落:"Contribution"
臨床的意義、研究としての意義 治療に対する貢献 今後の研究に対する展望
あまり一般化しすぎない。この研究ですべてが解決することはない。
第5段落:"Cons"
研究のデザインの問題?
研究の対象者の問題?
データ収集の問題?
第6段落:"Conclusion"


くれぐれも論理の破綻のないように。

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